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四カ国共同(分割)管理(よんカこくきょうどう(ぶんかつ)かんり)

ナチス・ドイツの崩壊後,英米仏の西側3カ国とソ連は,ドイツとオーストリアを占領下に置いた。非ナチ化や賠償など基本的占領方針は共同で決定されたが,実際の行政は原則として占領区ごとに行われた。非ナチ化は,社会主義の建設をめざしたドイツのソ連占領区で最も徹底され,西側地区やオーストリアで手ぬるかった。賠償の取り立てや生産設備の接収についても,実情は地区ごとに異なった。東西対立の焦点となったドイツでは,冷戦が進行するとともに,1949年,東西に二つの分断国家が成立した。これに対し,左右の政党が緊密な協力のうえに中央政府を維持したオーストリアは,領土問題や資産問題の紛糾によって占領が長引いたものの,ソ連の介入を回避しつつ,55年のオーストリア国家条約により,分断なき国家の独立を達成した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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