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ヨーゼフ2世(ヨーゼフにせい)

Joseph ・. 1741~90(在位1765~90) ハプスブルク家のドイツ皇帝。マリア・テレジアの長子で,母の存命中は母と共同統治を行った。若い頃からフランス啓蒙主義思潮の強い影響を受けた彼は,1780年に母が没してのちは,プロイセンのフリードリヒ2世と並ぶ啓蒙専制君主の典型として大胆な諸改革を行った。宗教政策の面では寛容主義を徹底しつつ教会に対する国家の支配を強化し,経済政策のうえでは,商工業を育成する一方,農奴解放などにより農民保護をさらに一歩推し進めた。しかし官僚制的集権化に対する国内の反抗運動や外交政策上の失敗のため,晩年に多くの改革を撤回せざるをえなくなった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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